上図はフォトカプラの模式図です。フォトカプラはLEDと光センサを相対して配置することで、電気的に絶縁しながら信号伝達を行えるようにした半導体製品であり、耐ノイズ性に優れているので高速リレーに使われるなど、近年応用が広がっています。フォトカプラの設計で最も手間が掛かるのは、光センサの設計です。光センサはその構造からフォトダイオードアレー (PDA)と呼ばれており、その設計には後述するように数学的難問が含まれます。現場における従来の設計手法としては、熟練設計者による長時間の試行錯誤的な作業に頼らざるを得ませんでした。しかし今後は、GemPDAを用いれば、数学的難問に対応する独自開発のアルゴリズムが組み込まれているので、実用的なPDA設計問題を一瞬で解くことができるようになります。

1回の設計が飛躍的にスピードアップすることは、単に時間短縮の意味を超えて、質的な向上が達成できることを意味しています。なぜならば、フォトカプラの設計には、チップ領域の形状・光源の種類・アノード/カソードの種類など、考慮すべき選択肢が多く、そこから最適な組み合わせを見つけ出すには、従来の力任せの設計方式では無理があったからです。1回の設計試行が飛躍的にスピードアップすることで、数多くの設計試行を行えるようになり、設計選択肢の最適化が進み、製品の品質を高められるのです。

以下のページでは1回の設計にフォーカスして議論します。まずPDAの設計問題を説明し、次にGemPDAの性能についてご紹介いたします。